先生闊歩
静岡SBS学苑で活躍されている名物先生・面白講師・八方破れ先生・カリスマ講師を直撃。身包みはがす勢いで取材をしたとっておき情報をお届けします。
第12弾は、パルシェ教室〔ベリーダンス〕の海老原美代子先生。熟練のテクニックを背景に、肉体のダイナミズムと高い精神性を具現化し、伝統舞踏の枠組みを軽々と超えるベリーダンスのパイオニアです。ちなみにエネルギーの源は、体が要求するスパイシーなインドカレー、それと稲荷寿司、メロンパン。変な組み合わせ!?が先生の3大栄養素なんですって。
海老原美代子先生PROFILE
長崎県島原市出身。1976年、ご主人の海外赴任に伴い米国ロスアンジェルスへ。1979年、ベリーダンスと衝撃的に出会い、5年間アラブ人舞踏家に師事。1984年帰国後、東京を本拠に、〔海老原美代子ベリーダンスグループ〕始動。日本における第一人者として、オリエンタルダンス・モダンダンス・ヨーガ・整体など東西の身体技法を習得し、八面六臂の活躍をみせる。5月26日、アラブ音楽とベリーダンス福岡公演、6月23日に静岡公演を行う。
米国で出会った衝撃をお持ち帰り
渡米前は、どこにでもいる普通の主婦。でも―─。結婚するまでは波乱万丈。保守的な土地柄と父親に反発し、自立心と野心がメラメラでした。高校卒業後、福岡へ。バイトしながら2年間洋裁系の短大に在籍したが、就職はない。東京へ。サロンを経営するおば宅に居候し、美容学校に通い始めた半年後、「強い女同士なので折り合いが悪くて」飛び出したのですと。で、OLになって「タイプじゃなかったけど」社内結婚。このまま鞘に収まったと思います?全然!猫を被っていたインターバルを経て米国でベリーダンスと邂逅し、はまる。このダンスを日本に持って帰るぞ。「ふたりの子供を育てながら必死に誓いました」。嘘です、子育てそっちのけ・・・・。
あれから27年、定年を迎えたご主人が夕餉の支度をしてくれる。「旨い料理を作れる男は凄くいい」「恵まれていますね」「洗濯もしてくれるの」「可哀そう」「人生は自分で決めるものでしょ。もう亭主って感覚もないし。優しいパートナーよ」って、旦那様をとっても愛しているんですね、美代子先生。
お肉が揺れないと魅力ないでしょ。
九州の女はくよくよしない。ネアカでストレス知らず、これでもかの前向き。「良く言えばおおらか、へたするとテンパー」。豪快に笑う先生のお臍を観察してみよう。身長163cm。「横もあります。お肉をゆするダンスだから痩せられない。そこがいいのよ」。ステージに立つと素の自分に戻れる、本質が表出する。「背負っているものやしがらみが消え、女の本能が開花するんです。だから福岡、静岡公演では『天照大神(アマテラス)』だったけど、次は『ウズメ』を演りたい。40歳の時に腰が壊れた。動かしすぎて筋肉が裂けたのだ。年齢と共に劣化する表層の筋肉だけでなく、内側の筋肉=大腰筋を開発して内臓を緩める訓練法を教わり、いまでも実践する。「めちゃくちゃ元気。だからね、60歳代がとっても楽しみなの」。舞台にレッスンに超多忙の中、時間をやり繰りして山に登り、滝に打たれる。身も心もクリーンに清め、再びオーディエンスの真ん中に。美代子先生のオーラは衰える気配さえありません。
SBS学苑 COMADO 6.7号(夏号)
突撃取材 新鮮情報シリーズ その12 より
コピーライター
松永志郎・記 |